色えんぴつスケッチワークショップに行ってきた

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武蔵野商工会議所繋がりで、コイプレス コイドサチコさんの色えんぴつスケッチワークショップに参加してきた。誰かとゆるく繋がりながらそれぞれで真剣に絵に向き合うあの時間が欲しかったのと、いつもとは違う画材を使ってみたかったからだ。

普段色鉛筆では描かないので、久々に本棚から引っ張り出してきた色鉛筆が普通の色鉛筆ではなく、水彩色鉛筆であることすら忘れていた。

いつの頃だったか、水筆を利用し水彩絵の具のようにぼかしながら描くのが楽しかった覚えがある。ファーバーカステルの36色水彩色鉛筆。いつ購入したのかを忘れてしまったくらい昔のものだったが、きちんと使えた。

水彩色鉛筆ですがいいですか、と主催のコイドさんに聞いてみると快くOKしてくれた。というより他の参加者の方々もステッドラーの水彩色鉛筆だった。

2時間でサヤエンドウの葉と豆を描く。まず初めにコイドさんが色鉛筆の使い方を優しく教えてくれたので描いているうちに徐々に使い方がわかってきた。色鉛筆は下の色が上にのせる色に影響するとコイドさんが始めのデモンストレーションで教えてくださった。

そう、色鉛筆画は油画やデジタルと違って一度塗った部分は違う色で完全に塗り潰すことができない。だから表現したい色とは違うと感じたら一度消しゴムで真っ白に消して塗り重ね直さねばならない。筆圧の強い私の筆跡は、消しゴムで消したとて跡が残ってしまう。

色鉛筆は嘘がつけないので難しいです、とコイドさんにぽろっとこぼすと「いつも嘘ついてるの?」と戯れに言われたのが何だかくすぐったくて一瞬だけ考えてしまった。私は何かついている嘘はあるのだろうか。

さて、説明時間を除いた約1時間半で描いた絵がこちらである。

どうにかキリの良いところまで描き終わろうと奮闘していたらエンドウマメを書いていないことに終わりの方で気づいてそのままタイムアウトしてしまった。

やはり絵は時間がかかる。特に描き込もうとすればするほど、際限がない。上手い人はその力の抜きどころをわかっているから、早くクオリティの高い成果物を出せる。コイドさんや他の参加者の方々は当然どちらもしっかり描き終えていた。コイドさんは優しいので、描かなくても大丈夫ですよ、と言ってくれるが、やはり私としてはあの小さな可愛いぽこぽこの膨らみを描きたかった。

最後の全員での講評(?)の時間、記念に写真を撮影したものの個別に確認を取るのを忘れてしまったため、今回は私の作品のみを掲載したが、モチーフがほぼ同じ物にも関わらずそれぞれ全く違う作風だったのが非常に興味深かった。

可憐で優しげな瑞々しい香りの漂ってきそうな、花弁が印象的な作品・見ていて元気が出てくるような色濃く鮮やかでエネルギッシュな作品・心が安心してホッとするような人を癒すことができる作品。コイドさん曰く私のは立体感があってかっこいいらしい。ありがとうございます。

慌てて描いたのでいつもの手癖が出てしまったが、個人的に影の色を青と紫で表現したのが気に入っている。たまたま持っていた水彩色鉛筆は36色だったので、色域広く描いた方が何だかお得な気がしたのだ。それにせっかく持ってきたのだし。

今回コイプレスさんの色えんぴつ教室で学んだことで、色鉛筆という画材がまた一段と身近で特別な画材になった。色鉛筆はいつから手元にあったのか記憶のないくらい日本人には馴染みのある画材である。少なくとも我が子の小学校の入学準備に1本ずつ名前を書いた覚えがあるから、世間一般には皆6歳くらいの頃からの付き合いになるのであろうか。

気づかないうちにそれぞれの人生に存在し生活に溶け込む色鉛筆という優しくて不思議な温かい画材。その位身近すぎて、いつの間にやら本棚の隙間に仕舞い込んでいたことを色鉛筆たちに謝りつつ、今後はもっと気軽に使ってあげようと思った。

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